「優しい」と「厳しい」を両立する子育て:心理士が語る、本当の声かけ
- オペラント 合同会社
- 6月8日
- 読了時間: 3分
更新日:6月16日
「子育ては、優しくするべき?それとも厳しくするべき?」
この問いに頭を悩ませていませんか?
優しすぎたら甘やかしになるのでは、厳しすたらとこどもが萎縮してしまうのではと。
しかし私は、子育てにおける「優しさ」と「厳しさ」は、決して対立するものではないと考えています。むしろ、この二つを上手に両立させることこそが、楽な子育てには不可欠なのです。
まず、私たちが普段使っている「優しい」「厳しい」という言葉について、少し考えてみましょう。
「優しい」の対義語は「怖い」
これは、「言いかた」に関わる部分です。たとえば、こどもの気持ちを受け止めず、頭ごなしに否定したり、高圧的な態度で接したりする声かけは、こどもにとって「怖い」と感じられるでしょう。逆に、子どもの感情に寄り添い、安心感を与える声かけは「優しい」と言えます。
「厳しい」の対義語は「甘い」
こちらは、「内容」に関わる部分です。子どものわがままを何でも許したり、必要なルールを教えなかったりするのは「甘い」と言えるかもしれません。一方で、明確な基準を示し、時には毅然とした態度で伝える声かけは「厳しい」と表現できます。
このように考えると、「優しい」と「厳しい」は、それぞれ異なる側面を持つことが見えてきます。
「優しく厳しい声かけ」はなぜ両立するのか

「優しい言いかた」と「厳しい内容」の声かけは、十分に両立します。
たとえば、こどもが片付けをせずに遊びに出かけようとした場面を想定してみましょう。
✕「怖いく甘い」声かけ
「もう早く片付けなさい!誰が片付けると思ってんの!」と片付けだす
苛立っていて怖い言いかたになっていますね。
しかし、片付けなさいと言いつつも代わりに片付けています。
言いかたは怖くも、実は甘やかしてしまっています。

○「優しく厳しい」声かけ
「遊びに行くの?いいね、じゃあ片付けたら行こっか」こどもとドアの間に立つ
言いかたはあくまで優しく、しかしながらこどもには「片付けよう」というメッセージを送っています。
笑顔で優しく、でもやることはやってね、と伝えることが重要です。
※こどもが動くとは限らない
「優しく厳しい声かけ」で、こどもが動いてくれるとは限りません。
前提として、私はこどもを大人の思い通りに動かしたくはありません。
「優しく厳しい声かけ」は、あなたがラクになるためにあります。
上に示した2つの声かけは、こどもはもちろん、言う側の大人のストレスも異なりそうですよね。
子育ては、毎日が試行錯誤の連続です。完璧を目指すのではなく、今日から少しずつ、この「優しく厳しい声かけ」を意識してみてはいかがでしょうか。
そして上手にできたら、もちろんとびきりの笑顔で褒めてあげてくださいね。




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